指導部伝達一覧
指導部員に伝達している内容の一部を掲載しています。
会員に有意義な内容を抜粋して掲載し、時期を過ぎて不要となったものや指導部員にのみ必要な項目は削除していますので、ここに公開しているものは指導部伝達の全てではありません。
稽古内容について 令和4年7月23日
形の稽古の中で、斬る位置を確認するため二人が向き合って斬る側、斬られる側となって実際に居合刀を抜いての指導はおやめください。
理由は危険だからです。
たとえ模造刀でも切っ先が目に入れば失明します。真剣であればスッと触れたでけで大事となります。
会員もいろいろな人がいます。いいところを見せようと強く振ったり、間合いがつかめず相手に刃が届くかもしれません。
また、色々な方向を向いてやっていますので、後ろの気配を感じられず第三者に刀が当たるかもしれません。
そんなことはないとないと思うかもしれませんが、危険度は確実に上がります。 人が怪我をする確率は極力少なくしてゆきたいと思います。
上記の稽古は剣法の稽古ではよくやっていますが、それは木刀だからです。
居合でできる稽古と剣法でできる稽古の違いを明確にして、混同しないようにしてください。
師範就任 令和3年10月13日
この度、師範代4名の方々が、師範になりますことを報告いたします。
水道橋も通常稽古時間となり、居想会も少しずつ通常の状態に戻りつつあります。
この1年半の間コロナという災害が私たちを苦しめ、下火になったとはいえさらなる第六波の懸念や行動に制限がされています。
こうした環境の中、居想会は活気ある活動を継続してくることができました。これはひとえに指導部の方々一人ひとりの力の成果であると思います。この場を借りて厚くお礼申し上げます。
居想会は、これからの発展のためさらに堅牢な組織作りを目指して行きたいと思います。その一歩として師範代を勤めている五島博、馬場敏、平澤昂円、大隅幸一の各氏に師範となっていただきます。
就任日:令和4年1月1日
就任式:令和4年1月22日 土曜日 新春稽古会の後
昇級審査改定 令和2年12月25日
各稽古場において審査できる級を二級までとします。
会員ページの「審査の申請について」は次の通り改定いたします。
- 六、五級審査の受審希望者は、当日稽古の始まる前にお申し込みください。審査申請書は不要です。
- 四級、三級、二級審査の受審希望者は、指導部員に審査申請書と審査料を添えて申し込み下さい。
- 上記審査の自主稽古日及び審査日は、指導部員と相談の上決めてください。
- 一級と昇傅審査の受審希望者は、審査日の40日前までに審査申請書と審査料を添えて申し込み下さい。
<改定に伴うお願い>
- 会員より申請を受け付けた指導部員は、会員へ自主稽古の要領の伝達や審査日の確保をお願いいたします。
- 申請を受け付けた者と審査を行う者が同一でも構いません。ただし指導員以上の者。
- 自主稽古は、稽古の後半20〜30分を使って行ってください。
- 四級、三級、二級の自主稽古時間内において、補習をお願いします。
- 補習は自主稽古のおよそ半分以内の時間に留め、会員の自主稽古時間を尊重してください。
- 自主稽古は、その日の指導担当者の許可をもらって行うよう指導してください。指導担当者は、スペースが確保できるようであれば自主稽古を許可してください。
- 審査は、指導員、師範代、師範の何れかの方が行います。
- 受付日から審査日までを2週間以内とし、スピィディに審査を進めてください。
- 審査は、実力が伴っていれば、受け付けたその日でも構いません。
<改定理由>
初心者が身近に目標を持つことによって、技量上達への向上心が育つことを目的とします。
抜刀の手順 令和2年11月10日
基本一、二における刀の取り方から抜刀までの手順の確認です。
- 刀を体の中心で取る。(右手は柄)
- 鞘走りしつつ、左足を進め敵との間合いを詰める。
- 一足の間に入ったなら、一拍子にて抜刀を行う。
右手が柄を取っていない状態で、間合いを詰めることなどありません。
この三つの動作は能などで教える「序破急」と同じ概念です。
<補足>
教本の6ページにある「刀の取り方」につきましては、走り懸りと混同した文章となっています。
これは皆さんに誤解をあたえている文章と思いますので、次版より修正いたします。
刀身に触れない 平成30年3月16日
斬り終わりの位置などを示す際、会員の刀身を指で摘んでその位置にもって行かないようにしてください。
真剣を素手で触ることはありません。模造刀であっても真剣と同じように会員の刀に接するように心がけてください。
響返し:付けの角度 平成26年8月6日
響返し一刀目で付けた時の刃の角度は、という質問でしたが、その場でお答えしたように自然な手の形が刀の角度となります。(腕の角度ではなく刃の方向)
確かに新人、初心者はあらぬ角度になっていて驚くことがありますが、
抜刀することになれ、体の使い方が正しくできるようになると、自然に正しい角度に落ち着くのではないでしょうか。仮に45度とマニュアル化すると、その位置が優先してしまい途中の大事
なところが疎かになると思います。時間がかかりますが、抜刀に至る迄の正しい動きを理解させ、稽古を積み重ねて自然な形になるよう指導することが最良かと思います。
響返し:跪坐のタイミング 平成26年8月6日
響返しが腹抜きに変わったせいもあり、素朴な質問であったと思います。
この質問は、跪坐をする時期というところから、さらに進めて跪坐とはなにかということを考えさせられる質問でした。
そもそも体を浮かしている最中に跪坐をすると、二動作になるという弊害があります。理想は、抜刀しながら体の動きに合わせて後ろ足を立てるというとです。ではなぜそのような指導をしていたのかというと、斬り終わったときに後ろ足が立っている
必要があり、かつ動作がスムーズで止まらないと言うことを優先した指導法と言えるしょう。
さて、この問題に関しまして本間師範、関戸師範と検討をおこなった結果を、お伝えいたします。
一級などの会員の中にも途中止まって跪坐するクセがぬけず、苦労している姿があるなど、稽古の仕方に遠回りをしている感がある。従って最初から抜刀している中で後ろ足を立てる指導方法に変えることにいたしました。
ただし、新人、初心者では刀を抜くことに手一杯で、後ろ足の甲が床面に着いたままという人が多いでしょう。特に新人はほとんどの人ができないでしょう
。慣れるに従って後ろ足にも注意がいくよう気長な指導をお願いいたします。
また、左月、右では転回する動きが加わりますので、新人には一度跪坐をしてから、転回する従来の指導方法がよいでしょう。
以上、指導方法の変更を伴うお知らせでした。不明点に関しましては、稽古場で私にお尋ねください。
<補足1>
抜刀し終わった時に後ろ足の爪先が立っていなければならないのは、仮に後ろ足の甲が床面に着いていれば死に足となって、次の動作が前足だけに頼ることになり、次の動作が円滑にできないからです。
「真」ならば抜刀後は振りかぶりの動きで、左足の爪先が立っていなくてもさして支障はないかもしれませんが、前に出たり横に捌くなどの時は不利な状態となります。
生きた武術にするためには、いかようにも対応できることが大切です。
<補足2>
跪坐
とは、膝と足指の先を床面に着けて座っている状態で、ここで言う跪坐は親指の腹が床に接している状態をいいます。
18本通し 平成26年4月30日
今回の昇段審査を通じて形(居想会では型とせず、形と表記してください)の順番が曖昧な方がみられました。
通常の稽古では基本稽古を大切にし、形の稽古は2~4本程度かと思います。
これはこれでよろしいと思いますが、五用・五応・五箇・走り掛りのそれぞれに形の整理が足りないようです。
従いまして当面の間、次の手順にて毎月1日~7日の各稽古場所は、破図味・四方を除く18本を行うようお願いいたします。
- 基本稽古を15分程度に止め、残りの時間を形の順番通り18本行う。
- 15分程度の基本稽古の内容はお任せいたします。足の入れ替えなどを省略して、斬りの各種をしてもよいですし、基本一・二の抜刀動作だけに絞ってもよろしいです。
- 18本通しの本数はあくまでも目標で、途中で時間が来ても構いません。
- 初心者が多かったり、有段者が大半を占めるなど状況はまばらでしょうから、臨機応変に対応してください。
「真」の例で言いますと。
1本目は、右足が出て振りかぶりで右足を引く、などの動作の説明。
2本目は「真」の形の注意点を一つか二つ。
3本目は、通しで行う。
4本目は、呼吸を入れて。
- 1本1本の形を長く説明しすぎて、形の講釈にならないよう、体を動かす事で
覚えさせるよ努めてください。
鏡の効用 平成25年3月16日
稽古で鏡を使用することは、時に有効であり、時に害となります。
鏡は明確に確認すべき箇所がある場合には有効ですが、曖昧な気持ちで使用していると、自分の姿に酔って悪い部分さえ見ることができなくな
ります。
ましてや正しい動きの映像の蓄積がない初心者などは有害なことが多いでしょう。基本的には自分の動きの修正は五感で感じ取ることが最良です。
真剣での稽古 平成25年3月16日
狭い場所での真剣での稽古や指導は自粛しましょう。
幸いのことに居想会では真剣での大きな事故は皆無です。これからもこの
ようなことが続くことを願いますが、油断してはいけません。真剣を使っている私が言うのもなんですが、居想会の居合の教えは100%模擬刀で学ぶことが出来ます。これからも居想会は安全第一で参ります。