10月17日田町,18日 品川・居合 投稿者:
関戸光賀 投稿日:2026/10/18(Sun) 15:58
No.7819
昨日の居合稽古では、力に頼って抜刀するのではなく、身体の緩みによって刀を操作するということについて、皆さんと学び合いました。
そして今日の居合稽古では、呼吸と身体の動きについて、少し変わった試みをしました。
取り上げたのは「基本の二」です。
左半身を送り出して敵との間合いを詰め、右半身が出ると同時に逆袈裟に斬り上げる。さらに切先で敵を追い込みながら振りかぶり、真っ向に斬り下ろすという一連の動作です。
今回は、この動作を一息でゆっくりと行ってもらいました。静かに息を吐き始め、約20秒かけて動作を進め、真っ向斬りの終わりと呼気の終わりを合わせるというものです。
この稽古には、二つの条件を設けました。
一つは、途中で息を吸い直したり、息を止めたりせず、静かに吐き続けること。
もう一つは、身体を等速で動かし続け、途中で止まらないことです。
理想は、真っ向斬りを終えて切先が静止する瞬間に、ちょうど息を吐き終えることです。ただし、あくまでも理想ですので、途中で息を吐き終えてしまった場合は、無理をせず、そこで動作を終えてもらいました。
武道では、とかく斬る瞬間の呼吸に意識が向きがちですが、呼吸は斬撃の瞬間だけに関わるものではありません。身体の緊張と緩和、重心の移動、そして動作の連続性にも深く関係しています。
人は力を出そうとすると、無意識に息を止め、肩や腕に余計な力を入れてしまうことがあります。また、一つひとつの動作を意識するあまり、そのつなぎ目で身体の働きが途切れてしまうこともあります。
一息でゆっくりと動く今回の稽古は、そうした無意識の緊張や動作の途切れに気づくためのものです。
しかし、20秒かけて動けることや、長く息を吐き続けられることが目的ではありません。呼吸を一つにすることで、身体の働きも一つにつながっているかを感じ取ってほしいのです。
呼吸によって身体の緩みを知り、その緩みによって動作の連続性を生み出す。
そして、やがては呼吸を意識せずとも、身体が自在に働くようになることが理想です。
今回の稽古が、それぞれの身体の使い方を見直すきっかけになればと思います。
さらに、こうした腹式呼吸を基礎として、丹田を意識した呼吸へと理解を深めていくことで、上半身と下半身の働きを調和させ、身体を一つに使う感覚を養うことにもつながります。
ただし、丹田は、身体のどこかに明確な形を持って存在するものではありません。その丹田の意識から話をしなければと思いますので、丹田と呼吸、そして身体の動きとの関係については、また機会を改めてお話ししたいと思います。